このコンテンツは脈理検査装置について説明しています。
このコンテンツの目次
- 脈理および脈理検査装置とは
- 脈理検査装置の原理
- 脈理検査装置の検査方式
- ニットーでの検査方式と使用例
- まとめ
脈理および脈理検査装置とは
脈理とは、ガラスなどの光学材料内(透明体)における「屈折率が異なることで発生するガラス質の線状または層状の不均質な部分」を指します。これは製造工程の温度調整時などに発生するものであり、光学製品の品質不良の要因の一つです。
脈理検査装置とは、この脈理を測定するための検査装置です。
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上写真の矢印の間にある事象が脈理と呼ばれるものです。
脈理検査装置の原理
透明な物質の中において屈折率が異なる部分があるとき、その部分に「しま模様」や「もや状」の影が見える現象を利用して測定を行います。
脈理検査装置の検査方式
脈理検査には主に2種類の検査方式があります。
- シャドウグラフ法
- シュリーレン法
1.シャドウグラフ法
シャドウグラフ法は名前の通り影絵の原理で観測する方法です。
LEDやレーザー、電球などの光源から発せられた光のわずかな屈折を捉える事で明るい部分と暗い部分とのコントラストが生じます。そのコントラストを評価して行きます。
メリットとしては後に説明するシュリーレンに比べ、特殊なレンズやナイフエッジなどが不要で、且つ焦点合わせなどの調整にも時間が掛からず、非常にシンプルに評価できる点です。
一方で、シンプルが故に感度が低かったり明暗のパターンが判断しにくい場面があるなどのデメリットも有ります。
2.シュリーレン法
シュリーレン現象を用いた手法です。シャドウグラフ法との一番の違いはナイフエッジ(集光の焦点位置におく刃状の部品)を使用して観測を行うことです。これによりシャドウグラフ法より微細な変化に対応することが可能です。密度変化がある場合、その部分の明暗が確認でき、密度分布が可視化されます。
ニットーでの検査方式と使用例
当社では、シャドウグラフ法による脈理検査を実施しています。
本検査装置の使用例としては、脈理検査以外にも材料表面上の微小なキズやスジの検査対応を実施しております。
測定はクリーンルーム内で実施し、徹底した品質管理を行っております。
まとめ
当社では様々な素材、寸法、表面性状の研磨対応が可能です。
また、脈理検査装置のほか精密測定が可能な装置を各種保有しており、皆様のご要望に応じた測定や検査が可能です。
試作からも承りますので、「この材質の研磨ができるか知りたい…」「研磨の表面性状・品質で困っている」などお困りの際はぜひお気軽にご相談ください。