目次
- DIP式洗浄機とはDIP洗浄機について
- DIP式洗浄機の特性
- DIP洗浄機の洗浄から乾燥までの流れ
- DIP洗浄機内の環境
- まとめ
DIP式洗浄機とは
洗浄対象物を、複数の洗浄槽に順番に浸漬させることで洗浄を行います。
洗浄装置内には、超音波発信機やヒーターが設置された「薬液槽」「純水槽」「純水シャワー槽」など複数の槽があり、設定したプログラム通りに各洗浄槽を移動することで効率的に洗浄を行います。
DIP式洗浄機の特性
洗浄対象物に合わせて洗浄カセット(※)保持部分の形状を変更することで、幅広いサイズや形状に対応が可能です。更に、複数枚の同時洗浄ができるため処理能力が高いことも特徴です。
※洗浄カセットとは、洗浄対象物を縦保管の状態で保持するための枠のことです。
各製品や素材に合わせたプログラムでの基板洗浄が可能なことに加え、連続して特性の違う基板を洗浄することも可能です。
〇プログラムの例
・洗浄槽の選択
・浸漬及び揺動時間の設定
・乾燥時間の設定
・乾燥温度の設定
DIP洗浄は、洗浄ローラーなどには触れない非接触方式ですので、基板表面にキズなどのダメージを最小限に抑えることができます。
【洗浄槽】
DIP式洗浄機の洗浄から乾燥までの流れ
基板が挿入されたカセットが自動運転により各洗浄槽内へ移動・浸漬されます。
浸漬中は超音波振動をあてながら上下に揺動させることで汚れを落とし、最後に温風槽などで乾燥し検査室へ運ばれます。
乾燥方式はIPA乾燥のほか、有機溶剤などを使用しない環境に配慮した温純水引き上げ方式や温風乾燥も実施しております。
例)酸洗浄 → アルカリ洗浄 → 純水 → 乾燥
DIP式洗浄機内の環境
洗浄機内はクラス10以下で管理しており、18MΩcm以上の超純水を使用しております。
まとめ
弊社ではDIP式洗浄機を多数保有しており、様々な材質や基板サイズにも対応しております。弊社は研磨加工がメインですが、洗浄のみの対応も可能です。
事例)ガラスの表面が経時変化などの要因で異物が固着してしまい、汚れを落とすために再研磨のご依頼を受けたことがありましたが、結果として洗浄のみで対応できた事例もございます。コスト低減と納期短縮にも貢献できますので、お気軽にお問い合わせください。