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研磨機に於ける単板(枚葉)式とバッチ式について

このコンテンツは研磨機の加工形態について説明しています。

このコンテンツの目次

  • 平面研磨の加工形態とメリット・デメリット
  • 当社の保有マシン
  • 当社のデメリットに対する解決手段
  • ニットーに試作(少量)~量産まで一括で依頼する利点
  • まとめ

平面研磨の加工形態とメリット・デメリット

研磨加工機には①単板(枚葉)研磨方式と②バッチ式研磨方式と呼ばれる装置があります。

①  単板(枚葉)研磨方式

言葉の通り、加工対象物(ワーク)を1枚ずつ加工していく方式です。

【メリット】

1枚1枚に細かくアプローチ(研磨条件の変更)ができるため、投入前の状態を元に、個別で適した条件を変更する事が可能です。そのため精度向上が期待できます。

また11枚加工する事から必要とする数量が少ない場合の利便性が高いです。

【デメリット】

1枚1枚の加工となる事から、スループットが少なく、必要数量が多い場合には非常に長いリードタイムとなってしまい、且つ複数枚必要となる場合は、同じ品質に揃えることに多くの手間を要してしまいます。

また1回の加工で掛かる費用が1枚に全てオンされるため、費用が高額となってしまいます。

②  バッチ式研磨方式

バッチ(Batch)とは一群・一束と言った意味を持ち、まとめて加工する方式を指します。

【メリット】

1回の加工で複数枚を投入できるため加工の効率性が高く、同じバッチ内であればほぼ同じ品質で仕上げることができます。

また1回の加工で掛かる費用が投入数で按分される事から価格を抑える事が可能です。

バッチ式装置の主流は両面研磨機となっており、より良好な平行度出しが期待できます。

ニットーの両面ラップ研磨機および両面研磨の利点

【デメリット】

枚葉式と比べて装置が大きくなる事から、装置費用が高く、且つ設置するために大きなスペースが必要となってしまいます。

また1枚や2枚と言った少量では加工が出来ず、複数枚を必要としてしまいます。

当社の保有マシン

ニットーでは、両面研磨機・片面研磨機を保有しており、基本的に両面研磨機はバッチ式、片面研磨機は枚葉式となっております。

用いている研磨の種類

両面研磨機・片面研磨機を用いた加工に於いて、ニットーでは、「ラッピング加工」「ポリッシング加工(CMP加工含む)」という遊離砥粒砥粒を用いた加工を主流としております。

※一部固定砥粒の装置も有しております。

 

保有装置

ニットーでは730×920が複数枚入るバッチ式両面研磨機や1500×2000が入る枚葉式片面研磨機を保有しております。

また一方でφ100や□75など小さい基板を加工するための小型中型のバッチ式両面研磨機も多数保有しております。

装置台数はラッピング加工・ポリッシング加工機を合わせて『100台以上』と他社と比較しても群を抜いております。

 研磨加工の保有設備一覧

当社のデメリットに対する解決手段

当社ではバッチ式の両面研磨機を大量に保有している強みは有るものの、12枚と少量に対応するための枚葉式研磨装置を数多く保有しておりません。

加えて、小型基板となりますと対応がより困難となってしまいます。

その為、1枚~2枚などの試作対応に弱みがあると言わざるを得ません。

しかしながら、加工対象製品の他に「ダミー材」と呼ばれる評価しない材料を補填する事でバッチ式の弱点である1枚~2枚の加工が出来ないという問題を解消しております。

ダミー材は、当社の社内で使わなくなった材料を積極的に用いる場合も有りますが、それで賄えない場合は、ご依頼元様から追加で不良となってしまったような同質素材の供給のお願いや、当社で同質素材を購入するなどの対応を図り、少量でも対応を図る形を取っております。

ニットーに試作(少量)~量産まで一括で依頼する利点

お客様が当社にご依頼頂く案件には、1枚~2枚のような「初期試作や構想段階」の引き合いも多く御座います。これらはスタート時には少量のみ必要とされますが、開発されている最終ゴールは『量産』を目指して検討されていらっしゃるはずです。

当社では初期の少量加工~本格量産に至るまで、全て受け持つことができます。それは前述した「マシン保有台数の多さ」「小型~大型研磨機までマシンラインナップの豊富さ」から可能となります。

一度スペックを満たした製品を処理能力の問題などで、再度他社に依頼されるケースが有るかと思います。再度依頼する事はゼロベースから評価を始める必要があり、仮に同じマシンを保有していても簡単に再現できるものではありません。

ゼロベースからの再評価費用やゼロベースでの情報伝達に関する無駄は甚大で、コスト増加とスピード感を阻害してしまいます。

当社に一貫でお任せ頂ければ、それらの非効率さが解消され、スピード感のある量産へと繋げる事が可能となります。

 

  まとめ

平面研磨の加工形態について簡単にご紹介させて頂きました。

平面研磨は奥が深く、完成された技術ではありません。当社でもバッチ式両面研磨機が持つデメリットを克服すべく、日々探求・創意工夫を重ね、改善しております。

少量の基板加工に弱みを持ちますが、量産を考える上では多くの利点がある事は間違いありません。是非とも当社へのお声がけをお待ちしております。

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