目次
・ボールレンズとは
・ボールレンズの用途
・ボールレンズの研磨
・加工実績
・まとめ
ボールレンズとは
ボールレンズは、ガラスなどの素材から作られた完全な球体(真球)のレンズであり、光を一点に集めることや、光源を平行にして光を発する(コリメート光)ことが可能な光学部品です。
ボールレンズの用途
ボールレンズは、通常の凸レンズ(単レンズ)よりも焦点距離が短く、光を高効率で操作することができます。また、素材によって異なる光学特性を持っており、光ファイバーをはじめとした様々な用途に使用されています。一般的な材質としては、ガラス、シリコン、サファイアなどが挙げられます。
ガラス製のボールレンズ
可視化から近赤外光までの広範囲な波域で使用されています。
シリコン製のボールレンズ
赤外光の透過率が高く、赤外線センサーや赤外線通信に用いられています。
サファイア製のボールレンズ
幅広い波長に対応をできることに加え、高硬度、高耐熱性に優れていることから、過酷な環境で使われる部品にも利用されています。
ボールレンズの研磨
球体研磨は、平面研磨とは異なる特有の難しさがあり、非常に難易度の高い加工技術が必要です。一般的にボールレンズ研磨は、精度確保のために小型機が使用されており、少量生産になる傾向がありますが、ニットーでは、両面平面研磨機を特別に改造し使用することで、「大量で且つ高い精度を維持しながら」量産を実現しております。
例)φ8サイズであれば月産で約5,000個の加工が対応可能です。
次に、ボールレンズ研磨における重要な要素を3点記載致します。
細かな圧力調整
強い圧力をかけると球体が転がりにくくなり、形がいびつになってしまうため、上下から軽く圧力をかける必要があります。この圧力調整は非常に難しく、加工技術者の経験則による見極めが重要になります。
真球度
幾何学的に正しい円からの狂いが少ないこと(真円度・真球度)が求められます。外側と内側で運動量が異なるため、全体のバランスをとるのが非常に難しい加工です。当社加工品の真球率は一般的な光学グレードの真球度2.0μmですが、1.0μm程度の作製も対応可能です。
測定
現在はマイクロメーターを用いた多点測定により真球度を判定していますが、精度面の課題から90度V溝治具を使用したVブロック法の採用を検討しており、将来的には必要に応じて専用の真球度測定器を導入することも視野に入れています。
加工実績
当社では以下に示す素材の加工実績がございます。
【加工実績のある素材】
・光学ガラス(BK7)
・合成石英
・ファインセラミック(窒化珪素)
・SiC(炭化ケイ素)
【加工実績のあるサイズ、および対応可能な最初~最大サイズ】
実績:球体 φ2.38mm~φ20mm
ロッド棒 φ10mm~φ20mm×長さ160mm程度
自社最小~最大サイズ 球体φ2.38mm~φ40程度
まとめ
ニットーでは、豊富な経験と多数の保有設備を活かし、製品の形状やサイズを問わずご要望の精度を提供してきた実績があります。そのため、未経験の素材であっても試作を通じて積極的に挑戦いたしますので、加工に関するご相談から試作の実施まで、お気軽にお問い合わせください。